死神は、タロットの大アルカナ13番目に存在する有名なカードです。
黒い鎧をまとった骸骨姿の死神が、見るからに不吉な雰囲気をただよわせています。
タロット占いでこのカードが出てしまったら、ショックを受けてしまうのも当然です。
しかし、死神のカードというと、「死」のキーワードを連想してしまいますが、生命の終わりを意味しているわけではありません。
タロットカードは言葉の意味だけではなく、カードに描かれた絵や全体のオーラを感じとるものです。
死神のタロットカードが出ても、正しい解釈をすれば状況を好転させていくことも可能です。
死神カードの正位置と逆位置によってわかれるくわしい説明。
さらに、恋愛、仕事、復縁と状況別で変わる解釈のヒントをお伝えしていきます。
死神タロットカードの意味
死神のタロットカードは、終わりと再生を意味しています。
カードの絵をよく見ると、より深く紐解くことができるでしょう。
白馬にまたがった黒い旗をかかげた死神と、その下に倒れこむ人々。その向こうで右奥から、希望の太陽が昇っているのもポイントです。
一見すると人々を死に導いている恐ろしい絵に感じるでしょう。
ですが、このカードの「死」とは「破壊と創造」であり、過去からの決別と新しい未来に向かって進むことを暗示しています。
逆位置の死神
「停滞」「惰性」「仕切り直し」の他に、「復縁」「再生」「転換」などの意味があります。
逆位置が出た場合は、スタートを踏み切れずグレーゾーンで停滞している場合も。
ですが、苦しい現状が次第に好転する可能性があること、チャンスが再び巡ってくることを示しています。
状況を変えるにはものごとをいちど終わらせて仕切り直しが必要。ズルズルと惰性で現状維持をするのではなく、思い切った決断をしなくてはいけません。
未練や執着を断ち切って、古いものから卒業する覚悟をもちましょう。
正位置の死神
「終止符」「リセット」「ものごとの終わり」「崩壊」「解体」などの意味をもちます。
正位置のカードは、「終わる」「切る」「止める」といったように、現状に終止符を打つ必要があると訴えています。
不適切な関係・悪縁・習慣・不摂生・依存など、人によってさまざま。
いちど原因を見つめ直して、原点回帰する必要があります。いずれ限界を迎えるため、トラブルを回避するためにも恐れずに変化を受け入れましょう。
間違った道にいる、失敗してしまったなど否定的にとらえて悲観する必要はありません。
終わりははじまりでもある、という言葉を忘れないでください。
仕事で占ったときに出た死神の意味
逆位置の死神
最悪の事態には至らなくても、どっちつかずの状況を表しています。
現状に不満を抱えているけど、新しい環境に飛び込めずにいるのかもしれません。生まれ変わったような気持ちで、一から学んでいけば希望の光が差し込みます。
古いこだわりやしがらみは捨てて、新しい方法で働きましょう。
正位置の死神
強制終了のような形で、突然の移動や変化が起こりやすくなります。
倒産やリストラといった、よくない事件を引き起こす可能性も。
同僚から理解してもらえない、上司から評価してもらえないなど、八方塞がりの状況かもしれません。
現状で耐えるよりも、いくつかの選択肢を作って心にゆとりをもつ必要があるでしょう。
恋愛で占ったときに出た死神の意味
逆位置の死神
パートナーがいる場合は、未練が残っていて別れられなくなっている状態を表しています。
口では別れたいと言っていても、深層心理ではあなたが現状を変えること別れることに対して抵抗を示していることも。
独身か片思い中の場合は、自分から行動を起こせば関係性に変化が起きます。
待っているだけの受け身の状態では、恋が成就する可能性は低いです。
正位置の死神
ひとつの恋が終わりを迎えると示しています。
腐れ縁の相手との関係を清算したり、脈のない片思いを諦めたりする時期です。
あなた自身も、このままではよくないと感じていたかもしれません。
望まないお別れだとしても、現状を受け入れて未来へ進んで行きましょう。
ポジティブにとらえると、ひとつの関係性が終わり、新たな形でスタートを切る可能性が
あります。
今、愛する人がいて死神のカードが出てしまっても、落ち込む必要はありません。
復縁で占ったときに出た死神の意味
逆位置の死神
逆位置の死神は、「復縁」のキーワードをもっています。
あなたが望んでいる場合は、近い将来復縁できる可能性が高いです。しかし、そのチャンスをうまく掴めるかは自分次第。
現状がどん底の状態だとしても、ギリギリのところで誤解が解けたり持ち直したりする力を秘めています。
悲観的になる前に、連絡をしてみるなど具体的なアクションを起こしてみてください。
自分から行動して、相手の気持ちを動かしていきましょう。
正位置の死神
復縁を願っていても、すぐに叶うのは難しい状況にあります。
その復縁が本当にあなたにとって、正しいことなのかいちど冷静に考えてみましょう。
タロットカードは右が未来、左が過去を表します。
死神は右方向にある太陽に向かって進もうとしています。
いちど別れたふたりは、新しい未来に向かって歩きはじめているのです。それぞれの成長のために、今はリセットする時期と読み取れます。
不倫で占ったときに出た死神の意味
逆位置の死神
都合のいい存在、不適切な関係を維持してしまう可能性があると、逆位置の死神が伝えています。
世間的によくないことだと理解していても、断ち切れずにもどかしさを感じることもあるでしょう。
不倫はいっときの楽しさやスリルのあとで、おおきな代償を払う危険があります。
あなたが今の気持ちのままでは、終わることも進展させることも難しい状態です。自分を大切に、いちど冷静にふたりのことを見つめなおしましょう。
正位置の死神
正位置の死神は、ふたりの関係がまもなく終焉をむかえると示しています。
あなたの意思とは関係なく、終わりは突然やってきます。
あらがえない力によって、引き裂かれる可能性も。
いちど破壊されたあとに、新しいかたちを築いていくこともできます。
戸惑いや不安、終わりを認められずに、ネガティブな気持ちになることもあるでしょう。
死神のカードには純粋な子供の絵も描かれています。
あなたが子供のように純真な気持ちを取り戻せば、明るい場所に行けるという意味も込められています。
金運で占ったときに出た死神の意味
逆位置の死神
おおきな買いものや出費は避けて、貯蓄に意識を向けたほうがいい時期です。
運気が不安定になっているので、投資やギャンブルは避けましょう。
借りていたもの、とどこおっていたお金をしっかりと払って、きれいにしておくべきです。
無駄なものをなくして生活を見直せば、回復の兆しがあります。
逆位置の死神のキーワードとして臨時収入の予感もありますが、くれぐれも堅実に。
うまい話や甘い誘いには乗らないようにしましょう。
正位置の死神
死神カードのキーワード、「破産」「散財」など不幸なトラブルが起きる可能性があります。
この時期にこのカードを引いたことで、気を引き締めることができるでしょう。
依存していたもの、嗜好品などへの出費は避けましょう。
その代わり、環境を変えたり挑戦したり、新しい分野に対してお金を使うのがおすすめです。
落としものや盗難の被害にあいやすいので、自己管理をして財産をしっかりと守っていきましょう。
相手の気持ちで占ったときに出た死神の意味
逆位置の死神
逆位置の死神の場合、相手はあなたとの関係性に変化をつけたいと考えています。
少し気持ちが混乱していて、昔の恋人にも意識が向いているかもしれません。
今は迷いの中にいるため、そっとしておくのもひとつの方法です。
思い通りにならなくても、耐えてそっと見守る愛情もあります。相手はいずれ、ひとつの答えを見つけられる日がくるでしょう。
正位置の死神
相手は未来に向けて、改革の時期に入っていると死神のカードが伝えています。
交際中の場合は、あなたとの関係を終わらせると決意したと考えられます。
転換期のため、仕事やさまざまな問題で忙しくしているかもしれません。
片想いの場合は、今はあなたと向き合う余裕がないか、恋愛感情を抱いていない可能性もあります。
死神ばかり出る場合
死神のカードは決して悪い意味のカードではありません。
なんども出てきても、悪いことが起きたり、不幸になったりすると思わないようにしましょう。
転換期の中にいて、古いものから抜けだして再生する時期がきていると考えてください。
死神に限らず、タロット占いで同じカードがなんども出る場合は、あなたへの重要なメッセージです。
キーワードや意味をよく受け止めて、問題解決に役立ててください。
タロットカードには、占い師やあなたの気が宿っているため、シンクロニシティが起こっている可能性も考えられます。
まとめ
死神のカードは、怖くて悪い意味のカードと誤解をしている人も多いようです。
実際は、「終わりとはじまり」を表す未来に向かっていくカードでした。
タロットカードは、占う内容やほかのカードの組み合わせによって、意味やとらえかたが変化します。
そして、タロット占いはひとつの絵や印象に縛られず、広い解釈でものごとをとらえると、楽しさが広がります。
ぜひ参考にして、カードの意味を学んだり占ってみたりしてください。