「会社をやめたいけどなかなか勇気がわかない」というあなた。転職したいという理由はさまざまですが、実行するにはそれなりの勇気がいりますよね。
ある民間会社が「退職についての調査」を実施したところ、実に74%の社会人が仕事を辞めたいと考えているとの結果も。
出典:FNNプライムオンライン
しかし、辞めたいとは思いつつ、どのように転職活動をはじめてよいかわからない、相談に乗ってほしいという人も多いのではないでしょうか。
今回は、「仕事を辞める勇気」に焦点をあてて、勇気がでない原因・勇気がでる方法などをお伝えします。退職の相談にのってくれる転職エージェントや退職代行などもご紹介していきましょう。
仕事を辞める勇気がでない6つの原因
「現状に甘んじる」のが、仕事を辞める勇気がでない原因。
忙しさにかまけて、自分と向かいあう時間をおろそかにしていたり、退職の後先を考えてなにもできなくなっていたり。
会社を辞めたい思いとはうらはらに、いまがやっぱり楽だと感じていれば、いつまでも会社にしがみつくばかりとなるのです。
仕事を辞める勇気がでない原因6つをくわしくみていきましょう。
1.忙しすぎる
日々の仕事に追いまくられている人には、退職を実行にうつす気力が残されていません。「仕事の奴隷」となっている状態では「仕事を変えよう」などという思考すら奪われます。
日常的に仕事に費やす時間・労力が圧倒しているため、休日にリフレッシュすることもままならなくなることでしょう。
退職には勇気とともに、前向きな思考とパワーが必要。
忙しすぎる人とは、まさに「マインドコントロール」に近い状態。仕事を辞めようなどという勇気もそがれてしまいます。
「現状維持が精いっぱい」という思考にこり固まり、会社にしがみつくばかりとなってしまうのです。
2.辞めたあとで後悔しそうと不安
転職をするにしても、次の職場での人間関係や、仕事内容、収入などの落差を実感し「後悔してしまうのではないか」という不安。仕事を辞める勇気がでません。
「後悔先に立たず」のため、仕事を辞めるという決断に慎重になりますよね。ただし、あれこれ考えすぎて不安が先に立ってしまう人は、退職を実行できないことが多いのです。
3.上司が怖い
仕事を辞めるにしても、上司が「怖い」という感情に支配されてしまう。退職を切り出す勇気がでません。とくに上司の態度についていけず、辞めるとなればなおさらです。
上司なりの信念と部下の辞めるという判断は、ほんらい別もの。上司は「圧力」で部下を支配して、退職の勇気をくじこうとすらするかもしれません。
退職するには八方塞がりと感じてしまい、辞めることができないのです。
4.退職するまでの周りの目が気になる
会社に長く勤めていればいるほど周りの目が気になり、仕事を辞めるにも勇気のいる場合があることでしょう。
「会社に迷惑をかける」というおもいは、退職しようとする気持ちにブレーキがかかりますよね。「思い込み」であることが多いのですが、申し訳ないという感情をぬぐい去ることができません。
あなたが辞めただけで大きな影響がでるとすれば、それはむしろ組織の問題です。
自分が辞めることについて、自分のことよりも他の従業員のことばかりを考えてしまうのは本末転倒です。
5.ローン返済がある
仕事を辞めたいけど、ローンを払っているから辞められないという人も多いかもしれません。
たしかに収入と支出は生活を考えるうえで重要です。
ただし、ローンがあること自体を、仕事を辞める動機とするか否かが、仕事へのモチベーションにもかかわります。
夢よりも現実をとるという選択において、ローンが「言い訳」になることにて活力が失われてしまうのです。
6.なんとなく後回しにするクセがある
仕事に不満があっても、いまのままでいるほうが楽と考える人は現状のままです。
「変化」を後回しにする人とは、このままでいれば見通しをたてて対処できるという「経験則」にたよっているだけともいえるでしょう。
変わってしまうと、新しい自分になにが起こるかわからず、どう対処してよいかわからなくなる。
仕事を辞める勇気がもてない理由のひとつですが、同時に「人生のタスク」から逃避しているともいえるのです。
仕事を辞める勇気がでる8つの方法
まずは具体的な「退職のイメージ」をもつことです。
考えるよりも、まず実行してみる。情報収集のもと、計画的に転職活動を開始してみると自然と勇気がわいてくるもの。
あなたがいなくても会社は回ると考え、自分のスキルに自信をもつことが大切。仕事を辞める勇気がでる方法8つをお伝えしましょう!
1.辞めなかったときの未来を考える
いちどでも会社を辞める交渉をおこなうと、会社があなたを見る目が変わります。
「引き止め」にあい「もういちど頑張ってみよう」となるのはよくある話。一時的には給料が上がるかもしれません。
辞めずに会社に残ったあなた自身を想像してみましょう。
雇用主の目線でみれば、仕事に集中している人と、いちどでも退職を申し出た人を比べたとき、どうしても「信用」に差がでてしまいます。
「また辞めるといいだすんじゃないか……」そんな見方から挽回する気力は、あなたにありますか。
会社を辞める勇気とは、「後戻りできない」決意なのです。
2.転職活動に期日を設定する
あなたの仕事状況をみて、退職日を設定してみましょう。逆算して転職活動ができる期間を考慮します。
転職できる時期は、それほど多くありません。だからこそ計画的にのぞむべきです。
今後の飛躍を考えたうえで、自分自身を「売りに出す」。よい条件で売れるのであれば、迷う必要はありません。
しっかりと「退職願」に期日を明記したうえで上司に提出しましょう。
3.円満退職の方法を調べておく
仕事を辞める決意を伝えるとき。「この会社と上司に、めちゃめちゃ感謝している」と、誠意をもって伝えます。
あなた自身と社員との「よい関係」を引き続き維持していくことはとても大切。必要な作法を調べておくとよいでしょう。
社長などのトップに直接、退職の申し出をしてはいけません。直属の上司に伝えるべきでしょう。でないと「部下との関係ができていないのでは」と上司の顔をつぶしてしまいかねないからです。
すべてが円満とはいかないかもしれませんが、あと腐れなく辞めるのも、今後あなたの仕事を発展させるためには必要なことです。
4.自分がいなくても意外と会社は回る
あなたの仕事力を活かす道は、ほかにもあります。
転職する勇気がない人は、会社にしがみつくような働きかたになりがち。会社にとって自分は必要なのだという思い込みです。
「ひとり辞めたら会社はダメになる」とは、組織のありかたとしてダメな会社。そのような会社は辞めてしかるべき。もしくはあなたが辞めても会社は回ると考えるべきです。
より自分の「専門性」に着目してみましょう。
テクノロジーの進化はさまざまな仕事にとってかわられる時代。いましている仕事は数年先にはなくなっていることもありえます。
だからこそ、あなたにしかできないことを見つめて活かす。会社に属することが目的の時代ではないのです。
5.転職先での活躍を想像する
今後、自分が活躍する姿を具体的にイメージすることは、仕事を辞める勇気につながります。
いまの仕事への不満が、転職にむけた最初の動機かもしれません。ただし、状況を突き抜けるには「その先」を見つめること。
あまり過度な幻想は禁物ですが、自分のスキルを活かす具体的なイメージは、転職への突破口となります。
顧客に対する提案、モノづくりのイメージ、サービスがもたらす影響など。
イメージを実現するあなたの行動に、自然と活躍の場が用意されるはずです。
6.自分のスキルを求めている人がいると考える
自分のスキルをさまざまなかたちでアピールできる時代。個としてなにができるかという面に焦点があたる時代です。
先ほど「専門性」をもつべきとはお伝えしましたが、専門的なスキルとは秀でた才能だけをしめすものではありません。
あなたがどの場面でも発揮できる「持ち運びできるスキル」(ポータブルスキル)も重視されます。コミュニケーション力、課題解決力、数値分析力などの強みのことです。
なかなか自分では気づかない側面。友人・知人に協力してもらい自分の強み(ストレングス)を指摘してもらうのもよいでしょう。
あなた自身のスキルを自覚し、しっかりとアピールするのもスキル。あなたを求めている人はかならずあらわれるはずです。
7.考えすぎて精神的に追い込まない
仕事を辞める勇気がもてないのは、忙しさにかまけて、あえて自分の問題意識をマヒさせているともいえるでしょう。
仕事に没頭しすぎるのは、自分を安心させたいという心理のあらわれ。かえって精神的においこまれてしまう悪循環をうみます。
立ち止まった瞬間に虚無感におそわれるかもしれませんが、多くの人はおなじような思いを心に抱いています。
「辞めたい」と思うほうが正常かもしれません。いちど立ち止まってみることです。
8.人のせいにしない
仕事を辞める理由の大半が人間関係。ただし「人のせい」にして辞めるのは、あなたの品格を落とします。
「あの人とはどうしてもムリ」とは退職する本音ですが、100%を他人のせいにして辞めるという意識は、あなたにとってはマイナス。ネガティブな状況からは、あまり多くの発展はのぞめないからです。
嫌いな人のもとを笑顔で去るくらいの余裕が、あなたの仕事には大きなプラスとなります。自分が今後巡り合う人との関係に期待をし、そこから学ぶという姿勢が大切。
小さなことに執着していた自分から成長できるのです。
具体的な行動
仕事を辞めたいあなた。勇気が出ないのは上司への恐れだったり、会社への気遣いだったり……。勇気をもつためには、自分のスキルを活かすイメージが大切であることはお伝えしてきました。
「そうはいっても、具体的に仕事を辞めるには、どうしていいかわからない」という人も多いことでしょう。
現状よくないとわかっていつつ、辞めることもできず仕事に飲み込まれる。休日に身体を休めるだけの日々。
はたしてそのような人生で満足でしょうか。
転職や退職をサポートする相談窓口や代行業があります。自分ひとりで解決できないときはぜひ活用すべきです。
1.転職サイトに登録しておく
転職の相談窓口として、転職サイト、エージェントに登録しておくのをおすすめします。
転職をしたいと望んでも、なかなかキッカケをつかめず行動にうつせない……。そんなあなたに、メールやチャット、オンラインや対面の転職アドバイスが得られます。
セミナーなどで有料となることもありますが、ほとんど料金はかかりません。求人する企業が出資しているからです。
さまざまなサポートにて多くの情報をつかむことができるため、転職に対する自信がもてるはずです。ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
オススメの転職サイトをご紹介します。
国内シェアでは大手。まずは登録だけでもしてみてみましょう!
2.最後は転職代行に依頼するのもあり
心理的に追い込まれている状況。退職しようにもなかなか前進しません。
ハラスメントに対する立法化がすすんでいても、まだまだ一方的な労使関係が多くみられますよね。
退職については、第三者に介入を依頼する、いわゆる「退職代行」が躍進しています。
「もう会社に電話したくない」「離職手続きを会社に進めてほしい」といった要望に応えてくれる業種です。費用はかかりますが、あなたにとっては強い味方になってくれるはずです。
会社との関係にいきづまったときには依頼してみるのもよいでしょう。
まとめ
仕事を辞める勇気がでない原因や、勇気がでるための方法をさまざまな角度からお伝えしてきました。
退職したいけど一歩をふみだせないのは、あなたに「迷い」があるためです。迷いを打ち消すため無為に仕事に没頭してみたり、肝心なところで仕事を後回しにしたりしてはいないでしょうか。
辞める勇気を奮い立たせるのは、あなた自身でしかありません。まずは具体的な行動をおこすことで、後戻りできない「決心」がつくのです。
あなた自身で解決できない状況があれば、退職を後押ししてくれる転職サポートや退職代行などを活用してみてもよいでしょう。
本記事があなたにとって、よりよい選択にむけたキッカケとなるとうれしいです。活躍を祈っています!